クレしん映画を全部見る!【3】雲黒斎の野望

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見ました、3作目。

この作品。一言で言えば、最高にカッコよくて、最高にポカーンな映画。

おもしろいけど、賛否両論だろうなー。

なぜって?それはクライマックスシーンのあれがね・・・。

 

※今回もネタバレ要素がありますので、内容を知りたくない方はブラウザバックで逃げてくださいね。

 

あらすじ的なもの

「クレヨンしんちゃん 雲黒斎の野望」(1995年)

今作は、タイムパトロールVS歴史を変えようとする時間犯罪者という構図で進んでいきます。クレしんの劇場版は摩訶不思議なことが多いんですけど、今回は本格SFしてます。

 

導入部

タイムパトロールの女性隊員リング。タイムマシンで戦国時代へ向かっているところに、時間犯罪者からの攻撃を受け、やむなく現代の日本に緊急脱出する。しかし、そこは春日部の野原家の地下だった!

身動きが取れないリングは、マイクロマシンで地球の生物にアクセスし協力を仰ごうとするが・・・それはシロ。犬だろ、気付け(笑)

と、おっちょこちょいなリングですが、野原家を必死に説得うまく丸め込んで異変を調査しに戦国時代へタイムスリップ。

 

戦国時代へゴー!

戦国時代の春日部に到着してすぐ、カスタネットを持った謎の忍者軍団に襲われる野原一家とシロ(リング)。そんなとき、馬に乗った長髪の剣士が颯爽と現れ、3人と1匹を救うのだった。

剣士の名は、吹雪丸。彼は春日部城の主の息子。城を滅ぼされ父と母を殺され、妹もさらわれている、とかなりヘビーな境遇。

そして、吹雪丸と野原一家は、雲黒斎を倒すためヤツの城を目指すのでした。

その後、手下を倒しながら城へ向かい、雲黒斎と対決!って割と王道ストーリー。

しかし・・・まさかの展開が

雲黒斎というのは仮の名で、本当はヒエール・ジョコマンという気持ち悪い未来人。彼の繰り出すロボットは協力だったが、お助けスーツを使用したしんのすけの活躍で辛くも倒して大団円!

「これで、未来に帰ってエンディングテーマだな」

と視聴者全員が思ったその時・・・まさかの展開が!?

合言葉は「ABBAAB→→←」だ!

 

よかった点:吹雪丸がカッコ良い!

この作品の魅力は、カッコ良すぎる吹雪丸、これに尽きます。

戦闘シーンは、殺陣に気合が入りまくり。手書きで奥行きを感じさせるカメラワーク。躍動感のあふれる動き。すべてがカッコ良すぎる。

雲黒斎の忍者軍団との戦いでは、バッタバッタと倒して爽快感を。

手下の剣士、又旅猫ノ進との戦いでは、レベルの高い時代劇チャンバラを。

雲黒斎の城へ突入する時は、馬で戦国無双ばりの一騎当千感を。

シーンごとに違う魅力を見せてくれる吹雪丸。

 

極めつけは、ダイアナお銀との戦い。刀を折られ、長髪をつかまれて危機一髪のシーン。

「お前は女だね。肌のにおいでわかるよ」

「私は・・・女ではない!」

自分の髪を短刀で切って脱出・ダイアナお銀を倒す吹雪丸・・・。

女なのに男として育てられたことに納得していたはず。しかし、吹雪丸の目からは涙がこぼれる。心の奥では葛藤があったんだろう。そして、髪を切る=女を捨てることの辛さを打ち消すように口から出た言葉・・・。本作品の一番の名シーンと言えましょう。

 

残念な点

吹雪丸がカッコ良すぎる反面、野原家の影が薄くなってしまったのが残念なところ。

しんのすけがお助けスーツで3回変身できるところが、今回の映画の目玉なんですが、さっぱり目立てていない。

ゴキブリしんちゃん、カエルしんちゃんは吹雪丸を助けるシーンなのであくまで脇役。大人しんちゃんこそ、ヒエール・ジョコマンを倒すけど・・・。やっぱり、吹雪丸ほどのインパクトは残せず。

 

その後、戦国時代から帰ってきてからの春日部編では、野原一家で大活躍だけど、そもそも、このシーン自体いらない気が(笑)

こども向けに、最後に盛り上がる対決シーンが欲しかったのはわかりますが。大人的には、戦国時代で終わってた方がキレイだったと思いますね。

 

やっぱり本作の主人公は吹雪丸です。

 

採点

ストーリー :★★★★☆

笑い    :★★★☆☆

吹雪丸最高度:★★★★★

総合   :4.3点/5点

 

吹雪丸映画としては満点です。
が、ラストがあまり好みではなかったです。盛り上がりはしたけど、それまでの吹雪丸の良さをかき消す形に…。吹雪丸の余韻を感じたまま終わらせておけば…という感想。うーん、惜しい!

 

ちなみに、雲黒斎の野望は、映画版は初視聴。原作コミックスで読んでいたのでストーリー何となく覚えていたと思ったけど・・・原作とは全然違う展開なのね。ビックリした。
臼井義人先生のオリジナル原作版は、11巻に掲載されています。吹雪丸が男だったりと設定自体も違っており映画とは違う楽しみが味わえます。

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